第240章

丹羽元祐は身にまとっていた浮つきを脱ぎ捨て、ずいぶんと落ち着いていた。丹羽光世にどれだけ皮肉られても、腹を立てる様子はない。

「その言葉、邦義に伝えておくよ」丹羽元祐は感慨深げに言った。「俺も邦義も、ぬくぬくと甘やかされて何年も生きてきた。少しくらい苦労したっていい。いろんな人間の腹の中も見えるし、心も鍛えられる。邦義なら、自分の手で道を切り開けると俺は信じてる」

そう言うと、丹羽元祐は丹羽おじいさんへ視線を向けた。

「父さん。あんたの気持ち、俺も邦義もちゃんと分かってる。体を大事にしてくれ。俺は先に現場へ戻る」

……丹羽元祐、かなり堪えたのだろう。言葉に重みがあった。

丹羽おじい...

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